web小説投稿サイト「小説家になろう」で連載された話題のライトノベル『薬屋のひとりごと』。コミカライズでさらに人気を加速させた本作は、2023年アニメ化でますます注目されています。最近アニメを見てファンになった方は、「原作も気になる!」と思って調べてみると「あれ!?漫画が2種類ある!」と驚かれるのではないでしょうか?
そうなんです。『薬屋のひとりごと』には2種類の漫画があるんです。では、この2つの漫画にはどんな違いがあるのでしょうか?
そこで今回は、漫画『薬屋のひとりごと』を読んでみたいと思われた方のために、『薬屋のひとりごと』の2種類の原作漫画の違いについて紹介していきます。
2種類の漫画『薬屋のひとりごと』違いを含めて紹介!
『薬屋のひとりごと』のオリジナルはライトノベル版ですが、漫画は作画違いのものが以下の2種類存在します。
- 『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』/月刊サンデーGX
- 『薬屋のひとりごと』/月刊ビッグガンガン
この2種類はどちらも、ストーリー原作者は日向夏先生、キャラクター原案はしのとうこ先生と共通しています。しかしこの2種類は、タイトル、出版社、作画担当者が違います。それに合わせて、作品の雰囲気が少しずつ違います。では、それぞれの作品の違いについてを具体的に紹介していきます。
『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』
- 作画:倉田三ノ路
- 出版社:小学館「月刊サンデーGX」
月刊サンデーGX版は、デフォルメが少なく、より事件や政治的な思惑、物語に焦点があてられたミステリー作品としての要素を前面に出しています。難しいミステリー要素を含む描写を作画で補完することで、より読者が作品を理解しやすく工夫されているのが特徴です。
『薬屋のひとりごと』
- 作画:ねこクラゲ
- 出版社:スクウェア・エニックス「月刊ビッグガンガン」
月刊ビッグガンガン版は、キャラクターに親しみがわくような、可愛らしくデフォルメされた作画です。キャラクターの個性や表情がより豊かで、キャラクターの役割や心理描写が細かく表現されています。そのため、事件をからめたラブコメディ的な要素が強いのが特徴です。
2種類の『薬屋のひとりごと』は、どちらが面白いの?
同じ内容でも作画が変わることによって2種類の作品が生まれた『薬屋のひとりごと』ですが、実際のところ、どちらの作品が面白いのでしょうか?発行部数を参考に比較してみましょう。
発行部数の比較
2023年2月時点での発行部数は以下のとおりです。
- 月刊サンデーGX版『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』…800万部
- ビッグガンガン版『薬屋のひとりごと』…900万部
ということで、ビッグガンガンのほうが発行部数が多いです。この結果の理由として、ビッグガンガン版は、2019年に「次にくるマンガ大賞」に選ばれて知名度が高まったことや、ビッグガンガンのほうがサンデーGXより先に出版がスタートしたことも関係していると思われます。ですが、作品発表から年月がたったことを考えても、読者の好みも一定数部数に反映されていると思われます。それでいうと、今のところガンガン版の可愛くデフォルメされた作品のほうが人気のようです。
まとめ
今回は、『薬屋のひとりごと』の漫画2種類を紹介しました。簡単にまとめると漫画『薬屋のひとりごと』には作画違いで、月刊サンデーGX版とビッグガンガン版があります。そして、サンデー版はミステリー要素強め、ガンガン版は可愛らしく恋愛要素強めの作風です。どちらを選ぶかは、好みによって決めると良いですが、発行部数を参考にすると現在はガンガン版のほうが多いようです。