『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』に登場する人造人間「ホムンクルス」は、七つの大罪をモチーフにした魅力的な敵キャラクターたちです。それぞれが異なる能力と個性を持ち、物語の重要な役割を担っています。今回は、鋼の錬金術師ホムンクルス一覧や元ネタ、担当声優について詳しくご紹介します。
ホムンクルスとは?
ホムンクルスは「賢者の石」から生み出された人造人間で、七つの大罪(憤怒・強欲・色欲・嫉妬・暴食・怠惰・傲慢)の名前を持ちます。それぞれの体にはウロボロス(蛇が自分の尻尾を噛む図)の紋章があり、これが再生能力の源となっています。
作中では、ホムンクルスたちは人間を見下し、自分たちを完全な存在として誇示していますが、実際には人間の感情や欲望そのものを体現した存在でもあります。彼らの行動は、それぞれが背負う『大罪』の名前と密接に関係しており、その矛盾や葛藤が物語の深いテーマとなったのです。また、ホムンクルスは通常の攻撃では倒すことができず、体内の「賢者の石」を破壊するか、再生回数の限界に達するまで攻撃し続ける必要があります。
鋼の錬金術師ホムンクルス一覧
『鋼の錬金術師』に登場する7体のホムンクルスは、それぞれが異なる大罪を背負い、独特の能力を持っています。ここでは各ホムンクルスの詳細な情報をご紹介していきます。
ラスト(色欲)
能力: 指先を伸縮自在の鋭利な刃に変える「最強の槍」
紋章の位置: 胸元
担当声優: 井上喜久子
代表作: 「らんま1/2」天道かすみ、「はたらく細胞」マクロファージ
冷静沈着でホムンクルスの実行隊長的役割を担う美女。グラトニーと行動を共にすることが多く、その色っぽさとクールさで多くのファンを魅了しました。井上喜久子さんの低音ハスキーボイスが、ラストの妖艶さを見事に表現しています。
グラトニー(暴食)
能力: あらゆる物を無限に食べる能力、体内に異空間を持つ
紋章の位置: 舌
担当声優: 白鳥哲
代表作: 「コードギアス 反逆のルルーシュ」ロイド・アスプルンド
「食べていい?」が口癖の無邪気な性格ながら、その正体には驚くべき秘密が隠されています。白鳥哲さんが演じる独特の不気味さと愛らしさが絶妙にマッチしたキャラクターです。
エンヴィー(嫉妬)
能力: 変身能力、巨大な怪物への変身
紋章の位置: 左足の太もも
担当声優: 高山みなみ
代表作: 「名探偵コナン」江戸川コナン、「忍たま乱太郎」猪名寺乱太郎
中性的な美貌を持つ残忍なホムンクルス。ファン人気が最も高いキャラクターの一人です。高山みなみさんの演技力により、普段の軽薄さと本性を現した時の邪悪さのギャップが見事に表現されています。
グリード(強欲)
能力: 体を硬化させる「最強の盾」
紋章の位置: 左手の甲
担当声優: 中村悠一
代表作: 「呪術廻戦」五条悟、「ハイキュー!!」黒尾鉄朗
自由奔放に生きる「強欲」なホムンクルス。他のホムンクルスとは一線を画した行動を取り、部下たちと共にダブリスの「デビルズネスト」を根城にしていました。中村悠一さんの魅力的な声がグリードのカリスマ性を引き立てています。
スロウス(怠惰)
能力: 圧倒的な怪力とタフネス
紋章の位置: 右肩
担当声優: 立木文彦
代表作: 「新世紀エヴァンゲリオン」碇ゲンドウ、「BLEACH」更木剣八
「めんどくせー」が口癖の巨体のホムンクルス。動きも思考も鈍いものの、その怪力は驚異的です。立木文彦さんの渋い低音ボイスが、スロウスの怠惰さを完璧に表現しています。
ラース(憤怒)
能力: 未来予知に近い洞察力と剣技
紋章の位置: 額(左目)
担当声優: 柴田秀勝
代表作: 「NARUTO」三代目火影、「ONE PIECE」モンキー・D・ドラゴン
普段はアメストリス軍の大総統キング・ブラッドレイとして国の最高権力者の座にいる「憤怒」のホムンクルス。戦闘力は作中トップクラスで、柴田秀勝さんの威厳ある声が大総統としての威厳とホムンクルスとしての恐ろしさを両立させています。
プライド(傲慢)
能力: 影を操る能力、他のホムンクルスを取り込む
紋章の位置: 額
担当声優: 三瓶由布子
代表作: 「交響詩篇エウレカセブン」レントン・サーストン、「BORUTO」うずまきボルト
「始まりのホムンクルス」と呼ばれるホムンクルスのリーダー。普段はセリム・ブラッドレイという無邪気な少年の姿をしています。三瓶由布子さんの演技により、少年の無邪気さと「傲慢」の冷酷さの恐ろしいギャップが表現されています。
「お父様」- ホムンクルスの創造主
担当声優: 家弓家正
代表作: 「風の谷のナウシカ」クロトワ、「名探偵コナン」ジェイムズ・ブラック
ホムンクルスたちが「お父様」と呼ぶ本作の黒幕。家弓家正さんの重厚な声が、この謎めいた存在の威厳と恐ろしさを表現しています。
七つの大罪との関連
各ホムンクルスの名前は、キリスト教の「七つの大罪」に由来しています。これらの大罪は、中世ヨーロッパの神学者たちによって人間の根源的な罪とされ、多くの文学作品や芸術作品のモチーフとなってきました。
- 色欲(Lust): ラスト – 肉体的な欲望
- 暴食(Gluttony): グラトニー – 食べ物への過度な欲求
- 嫉妬(Envy): エンヴィー – 他者への嫉妬心
- 強欲(Greed): グリード – 物質的な欲望
- 怠惰(Sloth): スロウス – 精神的・肉体的な怠惰
- 憤怒(Wrath): ラース – 激しい怒り
- 傲慢(Pride): プライド – 過度な自尊心
荒川弘先生は、これらの大罪をホムンクルスというキャラクターに落とし込むことで、人間の内面に潜む闇の部分を視覚化し、主人公たちが乗り越えるべき試練として巧妙に配置しました。
まとめ
今回は『鋼の錬金術師』のホムンクルス一覧で紹介しました。それぞれが七つの大罪という深いテーマを背負いながら、豪華声優陣によって魅力的に演じられています。彼らの存在は物語に深みを与え、主人公たちの成長を促す重要な役割を果たしています。
各ホムンクルスの個性的な能力と、それを演じる声優さんたちの熱演にも注目しながら、ぜひ作品を楽しんでください。特に終盤での各キャラクターの運命は、多くの視聴者の心に深い印象を残すことでしょう。
『鋼の錬金術師』の原作漫画をもっと詳しく読みたい方は、めちゃコミックで漫画を読むのもおすすめです。めちゃコミックでは様々な漫画を手軽に楽しむことができ、使い方や評判についても詳しく紹介されています。