『ジョジョの奇妙な冒険』第7部「スティール・ボール・ラン」は、シリーズ屈指の名作として知られています。しかし、長い間「アニメ化は無理だろう」という声が多く聞かれてきました。なぜそこまで困難だと言われていたのでしょうか。
ジョジョ7部アニメ化が「不可能」と言われた理由
多くのファンが「ジョジョ7部アニメ化は不可能なぜ?」と疑問を抱いてきました。その背景には、いくつかの課題があるようです。
馬の作画という最大の壁
最も大きな障壁となっていたのが、馬のアニメーション表現です。
「スティール・ボール・ラン」は北米大陸を馬で横断するレースが物語の中心となっています。つまり、ほぼ全編にわたって馬が走り続けるシーンが登場するのです。四足歩行の動物を自然に動かすには、二足歩行の人間を描くよりもはるかに高度な技術が必要になります。
手描きでこれを実現しようとすれば、通常の何倍もの作画枚数が必要です。制作期間も費用も膨れ上がります。一方でCGを使えば効率的ですが、手描きのキャラクターと違和感なく調和させるのは至難の業。この「馬問題」こそが、アニメ化不可能説の最大の根拠でした。
壮大すぎる物語のスケール
舞台設定の広大さも課題の一つです。
アメリカ大陸全土を股にかけた物語を映像化するには、多様な風景や地形を描き分ける必要があります。荒野、砂漠、山岳地帯、森林地帯など、次々と変わる舞台をすべて高クオリティで表現しなければなりません。
さらに、原作は全24巻という長大な作品です。複雑に絡み合うキャラクターの関係性や、「聖なる遺体」を巡る争奪戦、それぞれの登場人物が抱える過去など、多層的な物語をどう構成するかも大きな課題でした。
宗教的描写への配慮
物語の核心に関わる「聖なる遺体」という設定も、慎重な対応が求められます。
この遺体はキリスト教の聖人に関連するものとして描かれており、特定の宗教に関わるシンボルが重要な役割を果たします。日本国内ではあまり問題にならないかもしれませんが、海外展開を考えると宗教的な配慮は避けて通れません。
グローバルに配信される現代のアニメ作品において、こうした要素をどう扱うかは制作側にとって悩ましい問題だったのです。
ついに実現!アニメ化の正式発表
多くの課題を乗り越え、ついに夢が現実となる日が訪れました。
2025年4月のサプライズ発表
長年の懸念を吹き飛ばす朗報が届きました。
2025年4月12日、ファンイベント「JOJODAY STAGE」において、第7部のアニメ化が正式に発表されたのです。イベント会場は歓声に包まれ、配信を見ていた世界中のファンもSNSで喜びを爆発させました。
発表と同時に公開された主人公ジョニィ・ジョースターとジャイロ・ツェペリのビジュアルは圧巻。特報PVも解禁され、アニメ化が確実に動き出していることが証明されました。
事前のリーク情報はほぼなし
今回の発表で特筆すべきは、事前のリーク情報がほとんどなかった点です。
ファンの間では「そろそろ来るのでは」という期待はありましたが、具体的な情報は一切漏れていませんでした。関係各社の情報管理が徹底されていたからこそ、純粋なサプライズとして最高の形で発表できたのでしょう。
放送開始はいつ頃になる?
アニメ化決定を受けて、次に気になるのは具体的な放送時期です。
過去シリーズから予測する時期
気になる放送時期ですが、現時点では具体的な日程は未発表です。
ただ、第6部「ストーンオーシャン」のスケジュールを参考にすると、ある程度の予測は立てられます。第6部は2021年4月にアニメ化が発表され、約8ヶ月後の12月にNetflixで先行配信が始まり、翌年1月にテレビ放送がスタートしました。
この前例に倣えば、2025年4月に発表された第7部は、最速で2025年末から2026年初頭にかけて配信・放送が始まる可能性があります。
制作期間が延びる可能性も
ただし、第7部は制作難易度が高い作品です。
前述の馬の作画問題をはじめ、技術的な課題が多く存在します。制作陣が納得のいくクオリティを実現するため、通常より長い準備期間を取る可能性も十分考えられます。2026年春や夏まで放送開始がずれ込んでも不思議ではありません。
「ジョジョ7部アニメ化が不可能なぜ?」という長年の疑問に答える形での実現だからこそ、焦らず万全の状態で届けられる作品を待ちたいところです。
制作体制はどうなる?
アニメの成否を左右する制作体制についても注目が集まっています。
デイヴィッドプロダクションの続投が有力
制作会社については正式発表がありませんが、デイヴィッドプロダクションの続投が最も有力視されています。
同社は2012年の第1部から一貫してジョジョシリーズを手がけてきました。原作への深いリスペクトと、「シーン特色」と呼ばれる独特の色彩演出は、ジョジョアニメの代名詞となっています。10年以上培ってきたノウハウは、他のスタジオには真似できない強みです。
声優キャストへの期待
声優陣も未発表ですが、ゲーム『オールスターバトルR』で演じた方々の続投を期待する声が多く聞かれます。
特にジョニィ役の梶裕貴さん、ジャイロ役の三木眞一郎さんのコンビは、ゲームでの演技がキャラクターのイメージに完璧に合っていると高い評価を受けています。ただし過去には声優変更の例もあるため、新キャストが抜擢される可能性もゼロではありません。
配信はNetflixが中心か
視聴方法についても、ファンの関心は高まっています。
第6部と同様に、Netflixでの全世界独占先行配信になる可能性が高いでしょう。世界同時配信により、国や地域を問わず同じタイミングで作品を楽しめます。SNSを通じた盛り上がりも一気に加速します。
また、グローバルプラットフォームとの提携は潤沢な制作予算の確保にもつながり、高難易度の第7部を高品質で仕上げるための支えとなるはずです。テレビ放送後は、他の主要配信サービスでも視聴可能になると予想されます。
社会現象となるか
アニメ化の影響は、既にファンの枠を超えて広がりを見せています。
アニメ化発表は、ファンだけでなく著名人からも注目を集めています。メジャーリーガーの大谷翔平選手は、発表当日に自身のインスタグラムでビジュアルをシェアしました。以前から熱心なジョジョファンとして知られる大谷選手の反応は、作品の影響力の大きさを物語っています。
放送が始まれば、さらに多くの著名人が反応し、社会的な現象となる可能性も十分あるでしょう。
まとめ
「不可能」とまで言われたジョジョ7部のアニメ化が、ついに実現します。馬の作画や物語のスケール、宗教的描写といった課題をどう乗り越えるのか、制作陣の手腕が試されます。
放送開始は2025年末から2026年初頭が有力ですが、クオリティを優先して時期が後ろにずれる可能性もあります。デイヴィッドプロダクションによる制作、Netflixでの配信が予想され、世界中のファンが同時に作品を楽しめる環境が整いそうです。
長年待ち望まれた名作のアニメ化。今後の続報に期待しながら、その日を楽しみに待ちましょう。