『ジョジョの奇妙な冒険』第2部「戦闘潮流」に登場する柱の男たちは、作品史上でも屈指の強敵として知られています。人類を遥かに超える能力を持つ彼らは、ジョセフたちに大きな脅威となりました。
今回は、彼らの強さを徹底的に比較していきましょう。
【ジョジョ】柱の男とは?
柱の男は、人類よりもはるか昔から地球上に存在していた高等生物です。正式には「闇の種族」と呼ばれており、人間を遥かに上回る身体能力と知性を持っています。
数千年の眠りにつく特異な生態
彼らの最大の特徴は、一度眠りにつくと約2000年もの長い眠りに落ちることです。その際、石柱と一体化するように眠る姿が発見されたため、ジョセフたちから「柱の男」という呼び名がつけられました。頭部には特徴的な角があり、古代から神や悪魔として恐れられていた存在だったといいます。寿命も人間とは比べ物にならないほど長く、数千年という時を生きることができるのです。
この設定を生み出した作者の荒木飛呂彦 不老不死ぶりも話題になっていますが、まさに柱の男のような不老の存在を描くにふさわしい創造性といえるでしょう。
紫外線が唯一の弱点
圧倒的な力を持つ柱の男にも、致命的な弱点が存在します。それが紫外線です。日光を浴びると石化してしまうため、基本的に夜間しか活動できません。また、波紋使いの放つ強力な波紋も有効な攻撃手段となります。ただし、生半可な波紋では簡単に弾かれてしまうため、相当な修行を積んだ波紋使いでなければ太刀打ちできないのです。
【ジョジョ】柱の男たち強さランキング
それでは、ジョジョの柱の男を、形態別も含めてランキング形式で見ていきましょう。
第1位:究極生命体カーズ
エイジャの赤石を手に入れたカーズは究極生命体へと進化を遂げ、地球上のあらゆる生物の能力を使いこなせるようになりました。不老不死の身体を得て、溶岩の中でも生存できる適応力を持つなど、もはや無敵といえる存在です。
ジョセフの数百倍もの波紋パワーを体得し、唯一の弱点だった紫外線も克服しています。正攻法では倒すことが不可能なほどの圧倒的な力を持つため、文句なしの第1位といえるでしょう。身体の一部を瞬時に変形させ、あらゆる状況に対応できる万能性も兼ね備えています。最終的には火山の噴火という偶然が重なり、宇宙空間へと放り出されてしまいました。
第2位:ワムウ
カーズから戦闘の天才と評される実力者で、武人としての高い誇りを持っています。風を操る能力を駆使し、巨大な竜巻を発生させる「神砂嵐」は圧巻の破壊力です。
純粋な戦闘能力では、柱の男の中でもトップクラスの強さを誇ります。ジョセフとの決闘では互角以上の戦いを繰り広げ、最後まで戦士としての矜持を貫いた姿は多くのファンの心に残りました。光の屈折を利用した透明化能力も持ち合わせており、短時間なら太陽の下でも活動できる特殊な技術を身につけています。シーザーとの戦いでは、瀕死の彼が仲間のために命を削る姿に敬意を表し、その意志を尊重する場面も見られました。
第3位:エシディシ
カーズに次ぐ地位を持つ人物で、血管を自在に操る「怪焔王の流法」の使い手です。自らの血液を500度まで熱して攻撃に使うなど、独特な戦闘スタイルが特徴的でした。
直情的な性格ながら、仲間のためなら自身のプライドを捨てることもできる忠義心の持ち主です。ジョセフとの頭脳戦では惜しくも敗れましたが、その実力は確かなものでした。感情が高ぶると大声で泣き喚いてクールダウンするという独特な性格の持ち主で、ジョセフを困惑させる場面も。肉体が消滅した後も脳だけで生き延び、メイドのスージーQの身体を乗っ取るなど、最後まで諦めない執念深さも見せています。
第4位:通常状態のカーズ
究極生命体になる前のカーズは、意外にも戦闘描写が少ないキャラクターです。チェーンソーのような高速で動く刃を出せる「輝彩滑刀」を武器としています。
リーダーとしての知性は群を抜いていますが、純粋な戦闘力ではワムウやエシディシに劣る可能性があります。ただし、策略を用いた戦い方では誰にも負けない狡猾さを持っているため、実際に戦えば勝利する確率は高いでしょう。一族を壊滅させたことからも、その実力の高さがうかがえます。子犬や花を守ろうとする博愛精神と、目的のためには手段を選ばない冷酷さの両面を持つ複雑な人物像も魅力的です。
第5位:サンタナ
4人の中で最下層の身分で、戦闘能力も他の3人と比べると劣ります。ただし、人間と比較すれば桁違いの強さを持っており、驚異的な学習能力で現代の言語やマシンガンの構造を瞬時に理解してしまいます。
肋骨を武器にする「露骨な肋骨」や、肉片で相手を侵食する技を使います。メキシコで最初に発見された柱の男として、ジョセフたちに大きな衝撃を与えた存在です。身体をゴムのように変形させる能力も持ち、狭い通気口なども難なく通り抜けることができます。最終的にはジョセフの機転により石化させられ、スピードワゴン財団に回収されることとなりました。
波紋使いとの力関係
柱の男たちと戦うジョセフたちは、波紋という特殊な呼吸法を使った戦闘技術で立ち向かいます。師匠であるリサリサは、波紋使いの中でも最高クラスの実力者でした。
ジョセフは機転とハッタリを駆使した独特な戦闘スタイルで、格上の柱の男たちを翻弄していきます。シーザーもシャボン玉を使った華麗な波紋技で奮闘しました。アメリカンクラッカーを武器として使うジョセフの戦い方は、正統派の波紋使いとは一線を画すものでした。
柱の男が目指した究極生命体とは
カーズが石仮面を発明したのは、紫外線を克服して究極生命体になるためでした。しかし、完成には特別な宝石「エイジャの赤石」が必要で、彼らは長い年月をかけてこれを探し求めていたのです。
この野望は闇の種族の中でも危険視され、カーズは一族に反逆する形で旅立ちました。エシディシとワムウ、そしてサンタナを連れた彼らの冒険が、第2部の物語の核心となっています。石仮面は人間を吸血鬼に変える道具としても利用され、第1部のディオもこれによって吸血鬼となりました。
まとめ
ジョジョで柱の男たちは「戦闘潮流」において、主人公たちの前に立ちはだかる最大の壁でした。究極生命体となったカーズの圧倒的な強さから、最弱とされるサンタナまで、それぞれに個性的な能力と魅力があります。
純粋な戦闘力ではワムウが最強という見方もできますが、知略や特殊能力も含めて総合的に判断すると、やはりカーズがトップに君臨するといえるでしょう。彼らの強さと美学は、今なお多くのファンを魅了し続けています。スタンドが登場する前の第2部だからこそ、肉体的な強さと頭脳戦が際立つ名バトルが数多く生まれたのです。
