「あいだにはたち」は、高校3年生の玲於奈(れおな)と、素性の知れない38歳の女性・ミサの、純真と欲望が入り混じった関係を描いた漫画です。
制服姿の男子高生にまたがる、綺麗な女性が描かれた1巻の表紙を見て、つい買ってしまいました笑
ただ、読み始めるとミサの謎が気になる作品。
あいだにはたちのとあらすじと結末のネタバレを紹介します。
あいだにはたち
あいだにはたちは、2018年〜2019年に、コミックDAYSで連載された作品です。
単行本は1〜6巻まで発売されていて、すでに完結しています。
作者はさおとめやぎさんです。
あらすじ
あいだにはたちの1巻のネタバレを含んだあらすじを、簡単に紹介していきます。
1巻1話「2人の嘘」
あいだにはたちの主人公は、男子高校生3年生の高江玲於奈(たかえれおな)です。舞台は現代の東京。玲於奈は大学受験前の夏休みを過ごしています。
ある日、玲於奈がいつも通り夜の公園をランニングしていると、缶ビール片手に、裸足で路上に座りこんで泣きじゃくる、めちゃくちゃ美人な女性に出会います。
普通なら、「よっぱらいか。関わったらめんどくさそうだ。」と、無視して通り過ぎるところを、女性があまりに美人だったことで、99.9%の下心を持って、話しかけます。
1巻2話「約束」
渋谷の喫茶店で再会した玲於奈とミサは、いつヤるかを相談します。ミサは、翌日からの平日の3日間を指定するのですが、玲於奈は高校生。夏休み期間中も補習があります。
「そんなのさぼっちゃえばいいじゃん!」と世の男性を代表していいたいのですが、真面目な玲於奈は、NGを返してしまいます。
しかし、結局はミサの芝居と魅力に負けて、最初に言われた今月の平日3日間のうちどこかを空けると約束してしまう玲於奈。
1巻3話「待ち合わせ」
ホテルで一泊する分の勉強をあらかじめしておく。兄になりきるために、一作の研究範囲について詳しくなる。ホテル代の捻出。外泊の理由。
ミサとホテルでいちゃつくために、玲於奈が乗り越えるべき壁はたくさんあります。しかし、そこは健全な男子高校生。性欲を武器に困難を克服していきます。
そして、待ち合わせ当日。ミサは玲於奈に、衝撃の一言をぶっこみます。
1巻4話「初体験」
初めはミサを性の対象としてばかり見ていた玲於奈でしたが、時間が経つにつれてミサに愛情を感じるようになっていきます。
しかし、玲於奈の愛情を感じるようになるにつれ、ミサの表情はこわばっていきます。ミサは愛情を必要としていないから・・。
1巻5話「音信不通」
朝、玲於奈が目をさますと横にいたはずのミサがいません。昨夜、あまりに早くイキ過ぎたため、ミサは欲求不満のまま帰ってしまったようです。
玲於奈は、ミサにLINEを送りますが、その日も、次の日も、ミサからの返事はきません。
一時は限りなく近づいたかのように思った(のは玲於奈だけ)距離は、完全に一方通行で遠のいてしまいます。
1巻6話「卒業」
ミサから連絡がきたことで、玲於奈は再会できることを喜ぶ反面、また連絡がつかなくなったときに、ミサのことを何も知らないと探す手がかりすらないことに不安を感じます。
そこで、ホテルにつくやいなや、玲於奈はミサを質問攻めにします。明らかに嘘とわかる返答しかしないミサ。業を煮やした玲於奈は、強引に迫りますが、無理やりキスで口を塞がれて抵抗する気力を奪われてしまいます。
そして、玲於奈の衣服を脱がして行くミサ。ついに玲於奈は高校卒業の前に、童貞を卒業することになります。
登場人物
高江玲於奈(たかえれおな)
あいだにはたちの主人公。高校3年生の18歳。普段は授業の課題を忘れたことがない真面目な男の子。
そんな真面目でどこにでもいる平凡な学生が、20歳も年上の魅力的な女性・ミサに出会ったことで、深夜徘徊、年齢詐称、不倫と人生が激変していきます。
鈴木ミサ(すずきみさ)
ミサという名前は偽名であり、本名は大場望美(おおばのぞみ)で、年齢は38歳。
本業は動物病院に務める獣医です。ミサが偽名を使う理由は、目的を果たしたら姿を消すため。
ミサの目的とは、“優秀な遺伝子を見つけて、子供を授かること”でした。
高江一作(たかえいっさく)
玲於奈の兄で25歳の大学院博士課程の学生。これまで女性とお付き合いしたことがなく、「俺はこのまま1人で死ぬ確率が高い。」とすでに達観しています。
弟の玲於奈には、自分と同じにはなって欲しくないようで、女子が多い大学に行くように勧めます。
博士課程の大学院生ということもあり、頭脳明晰でミサの謎を次々と暴いていきます。
伊佐美賢司(いさみけんじ)
ミサの元彼。ミサと同じく獣医の仕事をしています。
ミサと交際中に別の女性と浮気をしたため、ミサとは別れるのですが、新しい彼女とうまくいかなくなったことで、元カノのミサの元に再び現れるようになります。
性格はいいとは言えず、ミサが男性ではなく、遺伝子だけを求めるようになったきっかけを作ったのは賢司のようです。
結末のネタバレ
優秀な遺伝子だけを必要としていたミサにとって、玲於奈の好意は必要のないものとして、拒絶し、一方的な別れをつげます。
お互いの歳の差や、長年付き合った男性から受けた裏切りなどがあり、付き合わないことが玲於奈のためだと思い込むようにしていたのです。
それは、玲於奈のことを大切に思う気持ちがあったからこそだとも言えます・・。
一方、玲於奈は、出会った頃は、知らないことだらけだったミサのことを、少しずつ知っていくようになっていました。
ミサの本名、元彼のこと、住んでいるアパート、仕事のこと、そして、“ミサが優秀な遺伝子を必要として自分に迫ってきたこと”。
兄の一作も、ミサの正体と目的に気づいていて、「もう関わらないようにしろ」と忠告するのですが、玲於奈は、どうしてもミサのことを忘れることができません。
ミサから一方的に別れを告げられたあと、紆余曲折を経て、2人は遊園地でデートをすることになります。
玲於奈は、思い返せば、これまできちんとしたデートをしていなかったため、これが初デートだと意気揚々として望みます。
しかし、ミサは、このデートで会うのを最後にしようと決意していました。
なぜなら、ミサのお腹の中には・・、玲於奈との間にできた子供がいたからです。
生まれてくる子供を、1人で育てる決意をするミサ。
そうとは知らず、デートにはりきる玲於奈。
2人の結末は、お互いにとって幸せなものでした。
あいだにはたちは、純愛とは、程遠い関係から始まった2人が、幸せな未来を得るまでの素敵な作品でした。