ダイの大冒険のヒュンケルと、父親のバルトスの間に結ばれた強い絆について紹介していきます。感想や考察は交えず、あらすじだけを忠実に淡々と紹介しますので、気になった方は、実際に漫画で読んでみてください。大人になっても、必ず、何か感じるものがあるストーリーですよ。
この記事では、ダイの大冒険のストーリーに関するネタバレを含んでいますので、ご注意ください。
ダイの大冒険のヒュンケルとバルトス
ヒュンケルとバルトスの出会い
かつて、ホルキア大陸は、魔王ハドラーが拠点を持つ場所でした。
ハドラーの手下の魔物たちに襲われた村で、親に見捨てられ、まだ赤子だったヒュンケルを見つけて拾ったのが、バルトスだったのです。
バルトスは、魔王ハドラーの手下の中でも、地獄の門の門番を任される程の、最強の力を持つ魔物でした。
そのおかげで、魔物でありながら、人間の赤子を育てるという、酔狂な真似も見過ごしてもらうことができたのです。
ヒュンケルという名前は、バルトスがつけたもので、かつて魔界にいたとされる伝説の剣豪に由来しています。
後に、ヒュンケルは、名前に込められた願いの通り、剣の腕では、ダイをも凌ぐ程の剣豪に育ちます。
魔王ハドラーと勇者アバンの闘い
バルトスの元で、すくすくと成長するヒュンケル。
他の魔物たちも、ヒュンケルに対しては、温かく接してくれていて、ヒュンケルは何不自由なく暮らせる日々を送っていました。
しかし、そんな日も、突然、終局を迎えます。
勇者アバンが、魔王ハドラーを討つために城へ攻め入ってきたのです。
ハドラーがいる部屋へ続く、地獄の門の門番を任されていた、バルトスは、アバンと対峙しますが、為す術もなく負けてしまいます。
バルトスとの別れ
ヒュンケルは、バルトスの言いつけを守り、城にある小部屋でじっと、事が終わるのを待っていました。
そして、ついに魔王ハドラーの断末魔が聞こえてきます。
バルトスを含め、不死騎団の魔物は、ハドラーの魔力が失われると、存在を維持できなくなります。
ヒュンケルは、居ても立っても居られなくなり、外の様子を伺いにでます。
そして、その先で、崩れかけのバルトスを見つけるのでした・・。
アバンを父親の仇と憎む
ヒュンケルが、バルトスの亡骸の上で悲しみで泣き叫んでいるところに、ハドラーを倒したアバンがやってきます。
何も知らないアバンは、ヒュンケルをそのまま自分の弟子として育てることにするのです。
ヒュンケルは、今の自分の力では、どうひっくり返っても、アバンを討つ事ができないと悟ると、あえて、アバンの弟子になり、実力をつけて、父親であったバルトスの仇をとることを決意します。
卒業の日にアバンに挑むヒュンケル
アバンの元で、順調に力をつけていったヒュンケルは、ついにアバンから卒業の証を受け取ります。
そして、これまでずっと抑えてきた、恨みを晴らすべく、アバンに斬りかかるのですが、あえなく返り討ちにあい、急流の川へ落ちてしまいます・・。
そのヒュンケルをすくい上げたのは、大魔王バーンの側近であったミストバーンでした。
それからヒュンケルは、魔王軍として、またいつの日かアバンを討つために、さらに剣の腕を磨き続けます。
バルトスの最期の真実
かつてハドラーの居城だった地底魔城にある隠し小部屋でマァムが見つけたのは、バルトスが自身の最期に関する真実を伝えるためにメッセージを込めた貝殻でした。
実はあの日、バルトスを倒したのは、アバンではなく、魔王ハドラーだったのです・・!
なぜアバンがバルトスに止めを刺すことをしなかったのか・・、そして、アバンがなぜ自分を弟子として迎え入れ育て上げてくれたのかを知ったヒュンケルは・・。
まとめ
ダイの大冒険の根底にあるテーマの一つに、
人間だから正義で、魔物だから悪であるとは限らない。
というものがあります。
ヒュンケルを拾い育て上げたバルトスには、少なくとも邪悪な心は見受けられませんでした。
ただ、姿が魔物の形をしていただけです。
私がダイの大冒険を読んだのは、まだ子供だったころですが、ヒュンケルとバルトスの話を読んで、幼いながらにも、悪について、色々考えたのを未だに覚えています。